「わかりにくい」という人にもわかるように

行政が何かを始めたり、企業が何かの方針を出したりすると、周りからよく聞こえてくる言葉。

「よくわからない。」
「わかりにくい。」

正直に言います。
わかる気ないでしょ?
そう思います。

かく言う私自身も、興味のないことについて、自分からいろいろ調べて理解しようとはしません。
その状態で、興味のないことをいろいろと言われても、さっぱりわからない。
当たり前です。
理解しようとしていないのだから。

今世の中を騒がせている新型ウィルスのニュースを見るたびに、行政に関わる方々や、啓蒙活動をしておいでの有識者の皆様は、大変だなあと思います。
わかろうとしている人もいるでしょうが、そもそも自分の身近なこととしてとらえていない、さほど興味を持っていない人たちに、理解してもらえるように話さなくてはならないのですから。

そんな中で、すごいなと思ったのがワイドショーです。
感染症の専門家や法律家、政治記者や政府筋に近い評論家等、コメンテーターはそれぞれのジャンルのプロフェッショナルですが、司会がタレントさんなので、質問や意見がとても庶民的です。
あれはわざとそういう風に演じているのかもしれませんが、とにかく視点が一般人なのです。
そうするとその質問に答えるには、プロ側もより単純な言い回しをしなければならなくなるようで、なるほどこれなら、興味のない人でもおもしろがって聴いてくれるかもしれないと思わせてくれました。

なにかをやりたいと思ったら、そしてどうしてもそうしたいと思ったら、人の興味をひく面白さが必要なんだと今更ながら気づきました。
学校の授業、企業の研修、セミナー等、そういえば面白い先生の授業や研修内容は覚えているものです。
行政に携わる方々や専門家は、普段あまり面白さを要求される場面にいないのかもしれませんね。
どんな深刻なことでも面白く(相手の注意をひくように)伝えるスキル、社会人に必要なスキルの1つになるかもしれません。